婦人科一般とは

一般婦人科は、女性の健康を生涯にわたって支える診療科です。
世代ごとに異なり、場合によっては複合する女性特有の問題に対して、治療だけではなく予防にも留意した診療を提供します。
お気軽に受診してください。

診療対象となる主な病気・科目

更年期障害

更年期は女性にとって、どなたでも一度は通る関門です。
女性ホルモン分泌の減少に身体が上手く対応できず、様々な症状が起きることが更年期障害です。
汗が出る、のぼせるといったホット・フラシュと呼ばれる症状や、肩こり・不眠・イライラなど、多彩な症状に悩まされる女性がたくさんおられます。
ホルモン欠乏への移行期の体調不良はキツイでしょう…。
是非、一度ご受診いただいて、ホルモン治療や漢方薬でこのツライ時期を乗り切りましょう。

月経のトラブル

生理に伴うツライ症状はありませんか?
生理がいつ来るか分からず、落ち着かない毎日を送ってませんか?
月経に左右されない快適な毎日を送りませんか?
気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。

生理痛

症状が重く日常生活に支障をきたす場合には「月経困難症」と呼ばれます。
症状としては、強い下腹部痛・腰痛・悪心・嘔吐・下痢・頭痛など、さまざまな症状を伴うこともあります。
我慢せずにご相談下さい。

月経不順

通常、月経は25日~38日周期で起こりますが、月経不順とは月経の間隔が、その正常な周期日数を超え、極端に短かったり長かったりする場合のことを言います。
初潮が起こったばかりの少女は生理周期がまだ定まっていない場合が多く、10代の月経不順はよくあることです。また、閉経が近づくと月経が不順になります。
月経が周期的に来ないことによる問題点は以下のようなことがあります。
・女性ホルモン分泌が不十分である可能性
・避妊が成功したか判断できない
・排卵がうまくいかず妊娠しづらい
ライフステージの変化によって必要な治療も変わっていきますので、まずはご相談下さい。

月経前症候群(PMS)

生理前の時期に起こる身体的、精神的な不快感のことです。
イライラや落ち込みなどの精神症状や、腹痛、頭痛、むくみなどを訴え方が多いです。
ピルなどのホルモン療法や漢方薬等、治療法は色々ありますので、ご相談ください。

性感染症


性行為あるいは性行為に類似する行為によって感染する病気をいいます。
検査で陽性が出た場合には、必ずパートナーと同時に治療しましょう。

おりものの異常

女性にとって、おりものの異常は悩ましいものですね…。 
原因は色々ありますが、治療をすると快適になります。量が多い、匂いがして困っている、かゆみがあってチカチカするなど。
遠慮なく受診をして原因をはっきりさせて治療しましょう。

クラミジア

最も多い性感染症です。おりもののにおいや増加として症状を自覚出来る場合がありますが無症状のことも多く、気付かない間に感染しているというケースは珍しくありません。放置すると卵管に炎症を起こして不妊の原因となったりすることもあります。

淋菌

性行為などで粘膜に感染するため、とても感染しやすい病気の1つでもあります。
クラミジアと同様に、放置すると卵巣や卵管周囲に炎症を起こしたり、骨盤腹膜炎の原因となる菌です。

トリコモナス膣炎

典型的な症状は黄色い泡状のおりものですが、無症状のこともあります。
膣トリコモナス症は若年層から中高年まで幅広い年齢層に感染者が見られるのが特徴となっています。

ガードネレラ菌

ガードネレラ菌による腟炎では、おりものが増えて、いやな臭いがします。ひどくなると腟炎による出血を起こすこともあります。
妊娠中では流産や早産の原因となるため、妊婦さんには積極的に治療が必要ですが、妊娠を希望している方にも治療を勧めています。

子宮や卵巣の病気

子宮筋腫

子宮筋腫とは、子宮の壁にこぶのような良性の腫瘍ができる病気です。
30代~40代に多く、できる場所によって症状が異なります。
主な症状は過多月経、腹痛、不正出血、頻尿、不妊などです。

子宮内膜症

子宮内膜症とは、子宮外に子宮内膜様の組織ができてしまう病気です。
通常、子宮の内側の壁に子宮内膜が形成されます。これは徐々に厚くなり、妊娠していない場合は壁から剥がれ落ち生理として排出されます。
内膜症の病変でも毎月同様に出血が起こり、炎症を繰り返しながら悪化していきます。主な症状は生理痛、性交痛、排便痛、不妊などです。

卵巣のう腫

卵巣に良性腫瘍が発生し、液体が溜まった状態をいいます。
ほとんどのケースが無症状ですが、大きくなるとおなかが張ったり、まれに捻じれて痛みを起こすことがあります(茎捻転)。
超音波検査で診断出来ますので、がん検診を受ける際には同時に検査を受けて頂くことをお勧めします。

不妊治療

笑顔のお手伝い

患者さまの中には、不妊治療を受けた方がいいのか、どこに相談したら良いのか分からない、自分は治療を受けたいけどパートナーと上手く話せないなど、誰にも相談できない辛い悩みを抱えておられることがあります。
そんなときに一番大切なことは、不安になったり悩んだりしたときにお一人またはご夫婦だけで思い悩まず、ご相談に来られてください。一緒に考えていきましょう。
きっと笑顔になれる日が訪れてくれます。

不妊治療は夫婦二人の共同作業です

妊娠、出産の主役は女性です。でも、妊娠するためには、二人が力を合わせることが大切です。お互いをいたわりながら進みましょう。

女性泌尿器について

泌尿器科は女性にとって受診をためらってしまう診療科ですが、殆どの女性が幾度も経験したり誰にも言えず一人悩んでいる疾患が多いのも事実です。
自分らしい本来の生活を取り戻せるようサポートさせていただきます我慢せず、どうぞお気軽にご相談ください。

こんな症状のお悩みはありませんか?

  • 急に我慢できないような尿意が起きる。
  • 夜中に何度もトイレに起きる。
  • トイレが近い(頻尿)
  • 動いたり、咳をしたりすると尿が漏れる。
  • 排尿時に痛みがある。
  • 残尿感がある。
  • 膣に違和感がある。

尿失禁

尿失禁は中高年女性に頻度の高い症状です。しかしデリケートな症状でもあるため多くの方は他人に相談できずにいるのが実情です。
尿漏れはタイプが二つあり、咳やくしゃみなどお腹に力が入ったときにもれてしまう腹圧性尿失禁と、急に尿がしたくなりトイレに間に合わずにもれてしまう切迫性尿失禁があります。またこの二つが重なる混合性尿失禁があります。腹圧性尿失禁は妊娠、出産、加齢、肥満などが原因で骨盤底筋や靭帯がゆるんで起こります。切迫性尿失禁は膀胱の活動性が亢進するなど様々な原因により排尿のコントロールができなくなることで起こります。

骨盤臓器脱

これは膀胱、子宮、直腸が腟口から外に下がってくる病気です。骨盤を支える筋肉が緩んで起こります。
症状として、おしっこが出にくい、度々おしっこに行きたくなりおもらしもあります。ひどくなると、お股に何か挟まったような感じが出ます。
治療法として保存療法と手術療法とありますが、まず保存療法として骨盤底筋体操とペッサリーといわれるリングを膣に挿入して下がってくるのを防ぐ方法があります。これと一緒に、八味地黄丸などの漢方薬を服用してこの悩みを改善しましょう。詳しくは当院でご説明します。

膀胱炎

急性膀胱炎は、細菌が尿道から膀胱に侵入することによって起こります。女性は男性に比べて尿道が短いため、膀胱炎を発症しやすい傾向にあるようです。
急性膀胱炎は、抵抗力が落ちているときや、排尿を我慢したときに発症しやすく、繰り返し発症する方も多い疾患です
膣炎や便秘を改善するのも膀胱炎を防ぐ手段です。

慢性膀胱炎は、閉経後の中高年女性に多く見られる疾患です。下腹部の不快感や頻尿、残尿感、排尿時の痛みなどが続きます。
細菌感染が原因となって発症する場合もありますが、ストレスや女性ホルモンの低下が原因となることもあります。

さらに、膀胱炎のような症状はあるけれども尿は濁らない間質性膀胱炎というのもあります。

過活動膀胱

女性の過活動膀胱の有病率は15%程度と言われております。
原因は脳血管障害、加齢、下部尿路閉塞、骨盤底の脆弱化などがありますが原因がわからない特発性が最も多いと言われております。
急にトイレに行きたくなる尿意切迫感が必須とし頻尿や夜間頻尿を伴います。

ピルについて

ピルを上手に使うことで、避妊以外にも、ニキビの改善や生理痛の改善、女性特有の病気の予防など女性にうれしい効果がたくさんあるのです。
お気軽にご相談ください。

低用量ピル

低用量ピルは、女性ホルモンの成分であるエストロゲンの量が1錠につき30~35μgに抑えられているピルです。卵胞ホルモンと黄体ホルモンの2種類の女性ホルモンが含まれており、内服することで排卵を抑制したり、子宮頸管粘液の性質や子宮内膜を変化させ、妊娠しにくい状態を作る働きがあります。

月経移動

月経移動とは旅行や結婚式、修学旅行、受験、部活動の試合など生理が重なると困るイベントがある場合に月経を意図的に遅らせたり、早めたりする方法です。
ダメな日の1ヶ月〜3週間前くらい前に受診して頂くと一番コントロールしやすいです。
月経を早める事を希望する場合は遅くとも前月の月経中には来院をお願いいたします。

アフターピル